機械式時計が奏でるゴングの音、ミニッツリピーター

Brandear

機械式時計が奏でるゴングの音、ミニッツリピーター

人気ブランド「FRANCK MULLER(フランクミュラー)」の腕時計【ミニッツリピーター】の人気の秘密や豆知識などブランディアならではの視点でご紹介させていただきます。

ミニッツリピーターの歴史

 ミニッツリピーターは時計の三大複雑機構の一つに数えられるもので、単に「リピーター」とも呼ばれます。夜光塗料がなかった時代に、夜間など時計の文字盤が見づらいときに音によって時刻を知らせる機能として開発されました。

 時刻の数だけゴングを鳴らす仕掛けを最初に発明したのは17世紀のイギリスの司祭で機械技師でもあったエドワード・バーロウという人です。初期のリピーターは3つの異なるゴングを打ち鳴らすもので、小型化が困難だったため、もっぱら置時計に搭載されていました。しかし1783年に天才時計技師アブラアン・ルイ・ブレゲがリング状のゴングを発明したお陰でようやく懐中時計に搭載されるようになったのです。初めて腕時計にリピーターが搭載されたのは1892年のことでした。

 リピーターにはクォーター・リピーターやファイブミニッツ・リピーターなどの種類があり、ミニッツリピーターは1分単位の時刻を音で知らせるものです。

 ミニッツリピーターは、時、十五分、分の順にそれぞれ違った音色で音を鳴らします。たとえば二時四十六分の場合は、キンキン(時×2回)、コンコンコン(15分×3回)、カン(分×1回)といった具合です。腕時計に搭載されるリピーターは、大きさの都合上ごく小さな音しか出せませんが、いっぽうでリピーターは美しい音で時を告げることが求められるものでもあります。

 基本的にミニッツリピーターは機械式時計に搭載されます。しかし近年ではクォーツ式ムーブメントの時計に三大複雑機構を搭載し「グランドコンプリケーション」として売られている腕時計もあります。ただし、そうした時計に搭載されたミニッツリピーターのゴングは合成音だということです。

 機械式時計において音で時刻を知らせる仕組みは非常に複雑で、大変な技術が必要とされるため、ミニッツリピーターを搭載した機械式時計を作っているメーカーは時計の老舗ブランドのみと言われています。

進化するミニッツリピーター

 幾つかの時計ブランドの中から、ミニッツリピーターが搭載された腕時計を少しだけご紹介しましょう。VACHERON CONSTANTIN(ヴァシュロンコンスタンタン)の「パトリモニー・エクストラフラット・キャリバー1731」は機械式時計でありながら8ミリという薄さを誇ります。複雑機構はスケルトン仕様の裏蓋から見えるのですが、文字盤側から見ると至って普通の時計に見えるという奥ゆかしいモデルです。

 Chopard(ショパール)は宝飾品で有名なブランドですが機械式時計も作っています。「L.U.C フル ストライク」という限定モデルにミニッツリピーターが搭載されています。この時計のゴングは風防と同じサファイアクリスタルの塊から削りだして作られており、ワイングラスを銀のナイフでそっと叩いたようなやさしい音を出すということです。

 FRANCK MULLER(フランクミュラー)1994年製の「ラウンド ミニッツリピーター」には、ミニッツリピーターの「誤操作防止インジケーター」が付いています。

 この「誤操作防止インジケーター」とは何かといいますと、ミニッツリピーターという装置は、音を鳴らし終えたあとも内部のシステムがしばらく動き続けます。ですから、ミニッツリピーターが時報を打ち終えた直後にリューズを巻くなど何らかの操作がされると、時計が故障する可能性があります。

 こうした事故が起こらないよう、「ミニッツリピーターが作動中である」ことを明示するために、この「誤作動防止インジケーター」が付けられたのです。ちなみに、このミニッツリピーターの作動状況を示すインジケーターの発明により、フランクミュラーは1993年に特許を取りました。

 また、フランクミュラーは1997年に「キャリバー97」において、時計の三大複雑機構のうちの2つ、ミニッツリピーターとパーペチュアルカレンダー(永久カレンダー)とを組み合わせた超複雑時計を作っています。たえず複雑時計への挑戦を続けてやまないフランクミュラーの意欲作の一つです。

無料査定のお申し込み

はじめてのご利用
2回目以降のご利用

TOPへ戻る